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しろごしょう

【泣いて笑って、もっと笑ってごはん!そんな、日常。】 オーダーはお休みをいただいております。不定期教室・イベントでお会いしましょう。

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『異人館画廊』感想/ブルータスおまえもか

数年前、研修を受けていました。
ランチタイムは気分転換に書店にいきます。
通路が狭い店での立ち読みがあまり好きではないので、
空き時間は勉強をしていたから読めないのに、
なぜか買っていました。
選んで買うということに「これは‘自らの意思’なのだ」という自由を感じ、震えていました。

その反面、実はそこまで引かれて選び抜いたわけでもない。
なぜなら、
研修中の身の予算で何度もその感激に浸るには?
よみたい本の値段を見るというより、
自分の予算の価格帯が第一審査なのです。

なんて残念なんだ私は…(笑)

読みたいならば図書館へ通えばいいのです。
勝手数時間で読んで売ったような本も、古本屋にある。
けれど、この頃は消費の欲求なども含めて、本を買わなければ収まらないものがありました。
理屈ではない衝動です。

さて、そんな時期になんとなく買って、
数ページで違和感を感じてやめていた本。

もうこの前フリはひどいですね。
読みたくて買ったわけではないようなことを書いてますが、
ちゃんと価格帯やボリュームなどの条件で絞って、
その中からジャンルなりなんなりと条件つけて選びましたから。
読みたくて買ったはずなんですよ。

ただ、当時は数ページでやめて、売る予定の箱に投げ込んでました。
売りに行けずに保管してた状態で、
こんど売りにいくので未読本は読んでおこうと手に取りました。

レトロ文化×年齢に見合わない才能ある天然×騎士と姫のような男女主人公。
この数年、とても量産されてますね。
レトロなものが好きだから、きっと私は好きなはず。

象徴を織り込んだ、絵による心理介入。
魔法ではなく学問として完成しているそれを、
生まれながらの才能にして使いこなす美少女。
もちろん飛び級。
年上の無愛想イケメンとお人好しイケメン。

あー…
すごいです。
読みながら「随所にわたり、コバルト文庫ぽいな」と感じます。
読みおわって確認したら、コバルト文庫でした。

そういう「らしさ」をきっちり出すって凄いですよね。

この楽しみのために、極力、出版社やレーベルがわからないように(忘れるように)買うという謎の遊びをしています。

本の感想じゃないなこれ。
コバルトとは!て話でもない(笑)
なんだこれ。

お年寄りが全部もってく系の話っていいですよね。


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『腕貫探偵』感想/様式美

様式美がすきなのです。
シリーズものの小説の、お約束のフレーズの…マンネリではなく様式美。

これを読んでいたのはいつのころやら、
感想を書くにはずいぶん前です。

人々の生活を突然壊すトラブル。
それが非日常ならば、
「こんなとこにこんなものあったっけ?」
と、妙な窓口がひょっこりあらわれても良いのです。
そして、解決してもらえば良いのです。

腕貫というのは昔の事務職や記者のユニフォームにもみえた、あの腕カバーです。

物語はいつも被害者や当事者目線。
腕貫をつけた男のいる窓口へ迷い混み、
解決をうけるいつもの形。

読みやすく、安心感があり、
謎もすっきりしてます。



様式美がよいなと思いました。
二冊目をまだ読んでいない理由は、読んでからこの記事を振り返っていただくと解明されます。
え、そこには興味がない?
こいつぁしつれいいたしやした☆

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『虐殺器官』感想/記憶と自己他己、自我。

時間軸としては、近頃感想を書いた2冊の前に読んだのだけれど…

近未来の、対テロ部隊の青年の物語。
いわゆるsfというのだろうか、
あらゆる装備品やギミックで未来を描写し、
あたかもアクション映画のようでいて、
本の半分以上は精神の話なのでした。

精神であったり、
悩みを象徴する幻であったりする。

また、
息子が思う母親像(評)と、遺品からわかる母親の姿の差違とかね。
近未来を舞台にしつつも、どちらかといえばノスタルジーなヒューマンドラマです。

繰り返し語られるのが、自我を決めるものはどこか。
生命活動、脳の活動、意識…自我をどこで線引けばいいのか、命の選択は第三者の認識や意識で決まるのか否か。

SFチックな近未来の内戦地を舞台に、
日常よりもなお身近な、自我を問う物語。

Amazonで買い物をし、友達がきたらドミノ・ピザを注文する。
それが平穏な日常だと語る物語。
これをAmazonで買わなかったことを後悔したのは内緒なのです。



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『脳男』感想/自己と自我の発生、派生。

自己とは何か。
自我とは何か。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

近頃、
何の気なしに手に取った本が、
自我の境界に触れる本だった…
というパターンがつづきます。

いや、もっとシンプルに、

(a)そんな本が増えた
(b)勝手にそれを感じてるだけ

それだけのこと。

(c)呼ばれた

それはない。
ない。

あるとすれば?
「何の気なしに」が虚なのです。
本当に何でもよければ、本棚の手前から順番に買えばよかったはずでしょう。

せいぜい、
汚れや折れ目?
値段?
重さ(もちやすさ)
それだけを選べばいい。

それ以外のなにかを基準にしている?

それはもう「何の気なしに」ではない。
選んでいるのだ。
ならば、
好みなり気がかりの言葉なりが反映されている。

きっとそうなのでしょう。
私は選んだ結果、また自我を問う物語を手にしていた。

一つの事件と、
二人の操作目線が追った事件群、
そして合わさり進む物語。
事件を推理するというよりは、
次々に出てくる事実を飲み込むタイプの物語でした。

きっかけは『進撃の巨人』のマグネットしおりが貰えるキャンペーンだったのだけれど(笑)
あれは便利なのです。


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『シューマンの指』感想/承認欲求を承認する経緯

音楽家の友人から借りました。

音楽家であるまえに、努力家である。
「しかし君は!努力の甲斐があるから労力を割けるのだろう」
私なんぞは嫉妬と共にと悪態をつきたくなるぐらいには、何でもできる資質をもった人間です。

報われない人間は「報われないから」といって諦める。
成果が見えないことを、報われるための労力をかけていない自分のいいわけにする。
それもまた資質。

本当に、費やしても費やしてもなにも見えてこない人間は、いくらでもいるのです。

そんなことで頭が一杯になる本でした。

色々なことを思いだし、どうしようもない孤独に苛まれました。

内容を解説する感想は好きではないので、ぼんやりとだけ書くのです。

物語としてはいたってシンプル、正統派の物語です。
ショッキングな出来事、
回想として過去を時系列でおい現在、
プロローグの続き、
解決、解決…

「作者は楽譜を意識して書いたのだろう」
文章展開に対する感想。
音楽家に話すと鼻で笑われそうなので、
感想は伝えません。

ひとこと「面白かった」と伝えると、
沈黙しか返ってこず、
それは返ったと言うのか言わないのか、
すこし考え込むのでした。




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